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月は隈なきを...
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花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。
  (中略)
散りしをれたる庭などこそ、見どころ多けれ。

          ~ 『徒然草』百三十七段 ~  より



マクロレンズを持ってからというもの、ひとつの種類の花に喰らいついて、蕾から散るまでの移り変わりをずっと追いかけるようになりました。
そして、花の終わりの時期になると、いつも、吉田兼好のこの言葉が脳裏を過ぎります。

額紫陽花は、息の長い花です。
咲き始めから終わりまで、1ヶ月以上はありますね。
この時期の紫陽花は、一方で咲きつつ他方で散りつつ、というような有り様で、裏を返せば、『咲く』と『散る』との両方を同時に楽しめる、とも言えます。
いつものように、額紫陽花をファインダーから覗いていたら、花の下の葉に盛りを過ぎた真花が散り始めていました。
その積もった様は、遠目には様々な色の宝石が、バラッと散らばって輝いているように見えました。
このカットでは、ちょっと欲を出して額を一輪入れたために、そちらが明るくて色飽和してしまい、ちょっと影になった散り行く真花は、予想していたよりも地味な仕上がりとなってしまいました。
もう少し額の少ない shot も撮っておくべきだったと、今となっては反省頻りなり、です。



☆ Shooting Data
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○ camera : CANON EOS 20D with Olympus ME-1
○ lens : SIGMA APO MACRO 150 mm F2.8 EX DG HSM
○ focal length : 150 mm ( compared to 35mm format : 240 mm )
○ shooting mode : Aperture-Priority AE
○ Tv ( Shutter Speed ) : 1/160 sec.
○ Av ( Aperture Value ) : F 4.0
○ ISO speed rate : 100


☆ Developing Data ( RAW )
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○ development : RAW image developed by SILKYPIX Developer Studio Himawari
○ exposure compensation ( by camera ) : -1/3 EV
○ exposure compensation ( by developer ) : +1 2/3 EV
○ total exposure compensation : +1 1/3 EV
○ white balance : 4,985 K
○ sharpness : new type manual ( outline emphasis : 18/100, detail emphasis : 95/100, false outline control : 25/100 )
○ tone adjustment : manual ( contrast : 1.80/2.50, contrast center : 0.46/0.60, gamma : 1.15/1.70, black level : 3/100 )
○ saturation : most vivid [ +3 ]
○ color mode : expected color mode 2
○ fine color controller : average
○ high light controller : manual ( color tone - brightness control : 15/100, saturation - hue control : 80/100, high light compensation : 50/100 )
○ dynamic range expansion : +4.0 EV


☆ Location & Target
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○ location : 新宿御苑 with Velbon Ultra Lux-iF & manfrotto #410 (ジュニアギアヘッド)
○ target : 額紫陽花



話は変わりますが、夏も暑くなってきましたので、新しいカメラマンベスト? を入手しました。
不肖宮嶋カメラマンもお使い、お薦めなさってらっしゃる NewsWear Medium Chest Vest です。
このところ、夏用の通気性の良いベストを物色していたところへ引っかかったものです。

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普段使いの gadget や wear は、色の反射を避けるために黒が多いのですが、夏は黒だと暑いし、スズメバチに狙われやすいので、wear の色を変えています。
そこで何とかグレー×ブルーが欲しかったのです。
たまたま銀一に買いに行ったら、ちょうどその日に、グレー×ブルーバージョンが1個サンプルで入荷したとのこと。
運良く、日本初入荷を手に入れることができました。 \(⌒▽⌒)/


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by fudeen | 2006-08-03 22:57 | Plants | Trackback(1) | Comments(8)
Tracked from kacorc02 at 2006-08-04 06:23
タイトル : 月は隈なきを...
nice..... more
Commented by happyhappym at 2006-08-04 22:23
こんばんわ(*^^*)
またまたとってもステキなお写真ですねぇ~!!
緑とブルーのコントラストがとってもステキです(^^)v
梅雨が終わると共に紫陽花も終わって行ってしまいますねっ!
また来年沢山キレイなお花を咲かせてくれることでしょうねぇ~(^^♪

リンク頂いちゃいました!!事後報告ですみません(^^;; ヒヤアセ
Commented by shigepianoman at 2006-08-05 23:39
散った後の美しさ、まさに和の美学ですね。
もののあはれを感じるというのは日本人特有のものなんでしょうね。
視野が限られるおかげでファインダーの中ではものの美を純化して
捉えられる気がします。
Commented by fudeen at 2006-08-06 11:21 x
 happyhappym さん、こんにちは。
 散った真花がサファイアブルーのように見えたんですよ。
 この中には赤い色がいくつか混じっていまして、彩度を上げて、そちらも宝石のように見せようと頑張ったのですが、額紫陽花のぼけが強調され過ぎてしまい、断念しました。 (TT。TT)
 こちらでもリンクを張らせて頂きました。
 これからもよろしくお願いいたします。 m(_ _)m
Commented by fudeen at 2006-08-06 11:26 x
 shige さん、こんにちは。
 散り行く紫陽花の「和の美学」に共感して頂き、ありがとうございます。 m(_ _)m
 カメラを抱えて "もののあはれ" を追っていこう、とは思うものの、なかなか思うに任せません。
 きっと、日本人独特の shot というのが、どこかに転がっていると思うんですよ。
 それを、何とか見付け出したいものです。
Commented by parbolica at 2006-08-06 11:43
fudeenさん こんにちは。

散った真花は尚一層鮮やかに見えるようです。

じっと佇むように花を咲かせて
枯れゆく姿もちゃんと晒しながら
堂々と生きている花が好きです。
自分の現在を花の中に少しでも
見ようと思ってしまうのでしょうか・・(詩)
Commented by fudeen at 2006-08-06 22:47 x
 parbolica さん、こんばんは。
 仰るように、花マクロって自己投影の部分が大きいのかもしれませんね。
 図鑑写真から離れて、何とか自分のオリジナリティを発揮しようと花に向き合うと、まだ時々ですが、花の言葉が聞こえてくるような気がします。
 「こういう風に撮って!」
 「私のここを撮って!」
と、言われているような...
 それがきっと、シャッターチャンスなんでしょうね。
 parbolica さんのように、その言葉を書き留めて、絵と散文のコラボにしようと奮闘中です。
 ...って、タイトルキャプどおりか~ (>_<)
Commented by tiyoneko at 2006-08-06 23:22
こんばんわ^^
「こんな撮り方もあったんだ~~」って
見た瞬間おもっちゃいました!
すごい!
Commented by fudeen at 2006-08-09 23:06 x
 tiyoneko さん、こんばんは。
 額紫陽花って、散った姿も綺麗だな、と、このときはしみじみと感じ入りました。
 こういう shot って、きっと和の心の代表選手。
 日本人しか撮らないだろうなぁ、と思ったです。
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